バクティ・ヨーガとキールタン—“愛の合流地”バクティ・サンガムの味わい


バクティ・ヨーガというものをご存知ですか?

バクティというのは「信愛」という意味です。バクティ・ヨーガとは、人の根源にある愛の力によって、神——私たちの本質——と一つになるヨーガです

ヨーガといえば、いろいろなポーズ(アーサナ)を思い浮かべる方が多いかと思いますが、呼吸と心を静めるためにさまざまなポーズを取る方法は、比較的新しい時代に発展したヨーガです。(といっても1,000年くらいの歴史がありますが)

バクティ・ヨーガはもっと古くからあるもので、少なくとも2,300年以上前(ウパニシャッドという聖典)に起源をさかのぼることができます。特に『バガヴァッド・ギーター』という、インドで最も親しまれてきた聖典では、「すべてのヨーガ行者のなかでも、バクティを行う者は最高に専心した者、最高のヨーガ行者である」と言われるほど、ヨーガの主要な道です。

バクティ・ヨーガによって神を悟った聖者たちは数知れず、古代のナーラダから、中世のチャイタニヤ、ミーラー・バーイーカビール、そして近代ではシュリー・ラーマクリシュナ・パラマハンサなどが偉大なバクタ(神を愛するバクティ・ヨーガの成就者・実践者)として、インドの人々の信仰を集めてきました。Mira-Bai (source:http://www.chittorgarh.com)

インドといえば、たくさんの神様がいて、人々はみな厚い信仰心をもっていることが思い浮かびますよね? クリシュナ神とかシヴァ神とかカーリー女神とか、あるいは象の頭をもつガネーシャ神とか、猿の神様ハヌマーンとか……本当に姿形はさまざまです。

こういったさまざまな名前や姿をもつ神様たちは、実はたった一つのものの顕れです。それは私たちの本質、この世界の本質である真実です。私たちの本質は神です。それを愛すること、その本質が最も純粋なかたちで表れた、いろいろな姿形の神様や、聖者たちを愛して、心がそれと一つになること——それがバクティ・ヨーガの本質であり、インドの古くからの揺るぎない信仰です。

ですから、名前や姿が違うからといって、それらは対立するものではありません。それどころか、私たちの本質そのものを表した姿なのです。シュリー・ラーマクリシュナの愛弟子であったスワーミー・ヴィヴェーカーナンダは、そうした人の中にある神性への信仰を、師から教えられたことを感動をもって伝えています。vivekananda1

それはエゴを超えた純粋な愛というかたちで、私たちに備わっています。見返りを求めず、ただ愛ゆえに愛する、人のこの上ない美しさです。その甘美で強烈な愛だけに浸り、表すことがバクティ・ヨーガなのです。

先に挙げた聖者たちも、神の名前を唱え、それを歌い、礼拝することで、最高の神の悟りに至りました。そこで生まれた愛の歌がキールタンです。キールタンあるいはバジャンと呼ばれる信愛の歌が、中世の聖者たちの口から生まれました。ganga aarti at haridwar (source:http://ashokkoul.blogspot.jp)

まるでインドの聖なる河の岸辺か、神聖な寺院のなかでキールタンを歌うかのような、そんな歓喜の集いがバクティ・サンガムです。サンガムとは「合流地」を意味します。聖なる河が合流する、神聖ななかにも最も神聖な場所です。

“愛の合流地”バクティ・サンガムは、神と魂が愛のなかで溶け合う場所です。神の御名を繰り返すインドの信愛の歌キールタンを歌いながら、私たちの本質が神であると知り、愛を純化し、最も純粋な信愛へと昇華していくことを具体的に行うヨーガです。bhakti sangam 20160221 Jayadevibhakti sangam 20160221-2

インドの人たちは聖地に来れば、マントラ(神の御名)やキールタンを自然に口ずさみます。それは彼らの生活に完全に根付いています。しかし、私たちはインドの言葉も、歌の歌詞もメロディーも知りません。やはり日本ではバクティ・ヨーガの本質とともに、歌詞やメロディーについても、学ぶ機会が必要です。

バクティ・サンガムでは初めての人でも楽しく、心を込めて歌えるように、キールタンの歌詞の読み方や意味をジャヤデーヴィーが丁寧に教えてくれます。そしてバクティの道を歩むヨーギニー(女性のヨーガ行者)によって書かれた美しいカリグラフィーの歌詞カードを見ながら、ゆっくり歌を覚えていきます。キールタン歌詞カード キールタン歌詞カード3枚

初めてキールタンを歌う方でも、1回のバクティ・サンガムが終わるころには、すっかり歌を覚えて、神へのバクティのなかに心を向けていけるでしょう。

みなさん終わってからも、バクティやキールタンや神や神話のことについて、興味をもって質問しています。
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神と魂を結ぶ愛の歌——キールタンを歌いながら、時代と場所を超えた誰ものなかにある真実、神そのものと完全に一つになるために、古代から伝えられてきた神と魂の愛の交歓を感じ、味わい、そして経験する——それがバクティ・サンガムです。Krishna and Radha

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