『瞑想とその方法』⑮—スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ著

vivekananda in meditation

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心の湖

湖の底が見えないのは、湖面がさざ波に覆われているからだ。底をちらっとでも見ることができるのは、波が静まり、水面が穏やかな時だけである。水が濁っていたり、いつもかき乱されていれば、底を見ることはない。水が澄んでいて波がない場合に、底を見るのである。湖の底というのは私たち自身の真の自己である。湖はチッタ〔心〕であり、波はヴリッティ〔活動・思い計らい〕である。

その上で、心には3つの状態がある。そのうちの1つは、タマスと呼ばれる暗い状態である。野獣や愚者の中に見つけられるもので、傷つける働きのみを行う。それ以外の考えは、その状態にある心に入り込むことがないのだ。それから、ラジャスという活動的な心の状態がある。その働きの主な動機は力と快楽である。「私は力を持って、他の人を支配しよう」〔と思う〕。それから、サットヴァと呼ばれる静けさや平穏の状態がある。そこでは波が収まり、心の湖は水が澄みきった状態になるのだ。(「全集」第1巻202ページ)

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