雷雲

雷-001

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ナンダの息子クリシュナは、私をずっと放っておいている

雲が集まってきた
そこかしこに雷鳴が轟き、電撃が煌く
東の風が吹き、冷たいシャワーをもたらす
蛙、孔雀、雀が鳴き
カッコウが甘くさえずる
ミーラーの主は山を持ち上げる神、ギリダラ
彼女の心は、主の御足から離れることなどない!

ミーラー・バーイー

 

雨の季節、遠く離れた愛する夫の帰りをひたすら待つ女性が描かれている細密画です。暗い雨雲に覆われた空には雷が光っています。その黒い雲を背景に真っ白な鷺が飛翔しています。とても美しいコントラストです!インド細密画でよく描かれるシーンですが、それはまさに青黒い体に白いネックレスをしたクリシュナを表しています。バクタたちはこの構図を見ただけで、ただちに愛するクリシュナを思い浮かべるのです!

宮廷からそのシーンを見つめる夫人の胸には、「あの人は便りも寄越さないけれど何をしているのだろう」「いつあの人は帰ってきて私を抱きしめてくれるのか」「早く帰って来て!」と、愛する夫を想う気持ちだけがあるのでしょうか。屋根にはつがいの孔雀が羨ましくも仲良くいます。召使たちは音楽を奏で、飲み物を用意しています。愛の病に懊悩する夫人を団扇で仰いでいますが、その熱は冷める様子もありません。

湖の対岸の丘には羊の群れや村があり、牧歌的な景観が美しく描かれています。見事な構図です。すべてが彼女の心情を見事に表しているのです。まさにミーラー・バーイーのこの歌の様子が描かれているようです。

サーナンダ

 


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