見落としていたファクターX

瞑想専科には2018年の春から通い始めたので、今回で3年目になります。
アーサナのクラスにはその前から通っていましたが、日々の生活の中で、自分の心をうまく制御できないことが気になり始めて、瞑想専科にも参加させていただくようになりました。
私にとって「心」というものは、あっちこっちにとっちらかって、振り回されてしまうものだったけど、瞑想専科では、「心」をいろんな切り口で分析した解説をしていただけるので、いつもは厄介な「心」が、まるで科学の公式のようにすっきりと美しく理論立てて説明がつくのが気持ちよくて、もっとよく知りたいと思うようになっていきました。
瞑想の実践も、家ではなかなか長く座れないのが、クラスで座ると、(まぁ、やむを得ないから、というのもありますが)ある程度の時間ならじっと座っていられるようになり、繰り返していくことで、足が痛くなるまでの時間や、集中を保っていられる時間も少しずつ長くなっていきました。そして、心が飛び回る時間も少しは短くなってきたような気がしています。

瞑想専科での瞑想実習の様子。

とはいえ、私の心は日々の生活の中ではなかなかクラスで習った公式の解のような理想の状態にはならず、ついついエゴ的になってしまいます。「この習慣は、まぁ確かにエゴだけど、人に迷惑をかけてるわけじゃないと思うし、すぐに手放す必要もない。もう少し付き合ってもいいエゴだよね。」と飼い慣らしてしまったり、苦手な人がいても、「でも前よりはだいぶ普通に接することができているし、私もずいぶん成長してるはずよ」と自分を甘やかせてしまったり。そんななか、瞑想専科に行くと、エゴ的になっていた心がチューニングされて、ヨーガ的なところに近づけてもらえるような、そんな効果もあるように感じています。

そして、今年度。いままでのレクチャーに加えて、今年度は日ごろアーサナやお料理やキールタンを教えていただいている、ヨーガ経験者の先生方がゲスト講師として体験談を語っていただけるとのこと。昨年度末に予告を聞いてからとても楽しみにしていました。

ゲスト講師の先生方のお話は淡々と静かに語られているのに、その実践の中の取り組みは、必死さとか、ひたむきさとか、そんなものが伝わってきて、熱を分けていただいたような感覚になりました。
熟練者のお話ならではの、「すごい実践だなぁ」「そこまでやるもんなんだ」という驚きもあり、「そんな状態になれるんだ」「そんな境地を味わえるのか」という憧れもあり、でもそんな中にも、過去のお話を聞くと、「それ、私もいま感じることある!」と共感できるような思いもあり、「そういう実践なら私もすぐに試せそう」というメソッドもあり。
いま私がいる場所と、熟練者の方たちのいる場所は、隔たりがあるように感じていましたが、うっすらとした道でつながっているのが見えるようになった気がします。

「これを実践してるという実感がなくなるまで続ける」という徹底したサティヤーさん(左)の実践の話とか、マードゥリーさん(右)のカルマの鎖がはじけ散っていった話など、ゲスト講師の皆さんの実践体験談を、すごいなーと思いながら聞いてました。

私は日ごろ、データ解析の仕事をしていますが、理論上はこうなるはず!という実験データを解析しても結果はそうならないことが結構あります。その原因としては、重要なファクターを見落としていたり、そもそも実験データのとり方が悪かったり、などいろいろあるわけですが。。。
瞑想専科で学ぶ公式の解(理想の状態)と、実際の私の心も、ギャップを感じてはいましたが、「まぁ方向性は合ってるだろうし、この程度のギャップは何事にもよくあることよね」、と受け入れてしまっていました。
今回の講義をずっと聞いてきて、私がいままで見落としていたファクターは、「妥協したり途中で逃げ出したりしない強さ」というものだったのかなと気付かされました。

歩むべき道があっても、そこに葛藤があると、ついつい言い訳をつけて、途中で方向を変えてしまったり、目の前にある課題を後回しにしてそのまま放置してしまったり。今回聞かせていただいた体験談のなかでは、私がついついやってしまうような、そういう逃避が全くありませんでした。

今回見えるようになったと感じるうっすらとした道は、ちゃんと歩んだ人だけはしっかりとクリアに見える道になるのかもしれません。いままで、瞑想のメソッドや、心のしくみや、そんなことを少しずつ理解することで、なんとなく満足してしまっていましたが、私も目の前の課題から逃げ出さず、一歩一歩しっかり歩んでいかなきゃいけないな、と、そんな思いにさせていただいた、今年度の瞑想専科でした。

貴重なお話を聞かせてくださった講師の皆様、ありがとうございました。

篠田景子


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