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ヨーガの魅力――松山市のヨーガ・サーラ・スタジオから

ヨーガ・サーラ・スタジオは今、熱心に定期的にクラスに来られる方が増えています。その方たちは、いったいヨーガの何に惹きつけられているのでしょうか?


この春からヨーガを始めたAさんは「自分のこだわりをなくしたい」と毎週熱心に通い続け、今の心境を教えてくださいました。
「私にとってここに来ることが心の拠り所になっています。ヨーガは気持ちの安定になっていると思います。それは強い味方です」

また、数年ぶりにクラスに来てくださり、今は定期的に参加しているBさんは以下のメッセージをくださいました。
「レッスンが終わった後はいつも心が浄化され、穏やかな気持ちを取り戻すことができました。他にも身体的な変化として、レッスン後、教室を出て駐車場まで歩く間に、フラフラせずにまっすぐ歩けていることや、歯の噛み合わせが変わっていることなども感じるようになりました。内面や外見にも良い変化が現れているので、今後も無理なく継続していきたいと思っています」

他にも熱心な皆さんの声が届いています。
「家族に優しくできるようになった」
「人の評価が前よりも気にならなくなった」
「瞑想の時、平安を感じられるようになった」


クラス参加者のみなさんの変化から、私はやっぱり「ヨーガってすごい!」と今も新鮮な驚きと共に、ヨーガの魅力を1人でも多くの方にお届けしたいと思っています。
私自身のお話をさせていただくと、私はヨーガの師に出会ったその日から、ヨーガに魅了され続けています。師に初めてお会いした時、私は人間関係の悩みについて質問しました。師はとっても優しく次のことを教えてくださいました。

「すべては尊い存在です。人や物に対して優しく接するよう努めてください」
「日常にこそヨーガの成果が表れます」

それまでの私は、嫌な気持ちになった時は相手や状況が悪いのであって、私は何も悪くない、と知らず知らずのうちに自分だけを大切にしてきました。しかし、「すべては尊い存在」と教わった日から、自分は間違っていたことに気付かされ、心から反省して態度を改めていくと、目に見えて人間関係が改善していきました。そうやって心が楽になって初めて、自分で自分を苦しめていたことに気が付かされ、私は単純に「生きるってこんなにも楽しいことだったんだ! ヨーガってすごい!」と興奮しました。
後で分かったのですが、もしも誰かのことを悪く思ったり、悪口を言ったりすると、嫌な思いが自分に返ってきて心がダメージを受けて苦しくなります。逆に、誰に対してもいつも優しい気持ちで優しい言葉をかけ、優しく接することで、良い思いが自分に返ってきて、常に穏やかで心地いい状態に満たされていきます。当たり前のことかもしれませんが、それが分からず苦しんでいたのです。
その後、1人でも多くの方とヨーガの素晴らしさを分かち合いたいという思いが抑えきれなくなって、今に至ります。

ヨーガは身体の柔軟性を競ったりするものではなく、心を穏やかに保ち、他者との調和をもたらす素晴らしいものです。ヨーガを続けていくことで、「自分ってこんな人」という思い込みがなくなり、新たな自分に出会えます。なんだかわくわくしませんか?

アーナンディー


あるヨーギニーの願い

4月に始まった国分寺クラス。
スタジオから見える桜の木は葉が茂り、緑が濃くなってきています。

植物がぐんぐん成長するように、クラスに参加されている皆さんの中にも成長中の方がいます。そのお1人が、以前から東京のクラスに通われているNさんです。

国分寺クラスに初めて参加された時、クラスで60、70代の方がシールシャ・アーサナ(逆立ちの形)を練習をしているのを見て、驚いたそうです。シールシャ・アーサナは以前できていた時期があったけれどその後できなくなり、もうできないんだと諦めていたとのこと。でも、皆さんが練習しているのを見て「少しだけやってみます」と挑戦されました。その後練習を続けられ、ひと月半ほどで、もう少しで両足が安定して浮かせられるところまでできるようになっています。それに伴い、シールシャ・アーサナ以外のアーサナも、以前より集中感が増してきたように感じています。
「またできるかも、と思えたら、練習をやりたくないという思いがなくなりました」と、軽やかに笑顔で話され、周りでそれを聞いていた皆さんも笑顔になりました。

 

クラスの後、Nさんからとても素敵なお話を伺えました。

「孫が大きくなった時に読めるように、『マハーヨーギーの真理のことば』を贈りたいと思っています。その時自分がいなかったとしても、生きていく上でこの本が支えになると思うから。本に書かれていること、本当のことを、遠い未来になるとしても伝えたい。そして、私もヨーガに出会った吉祥なご縁を、行為で伝えられるおばあちゃんになれるよう、頑張ります」

ご家族のために日々忙しくされている中で、師の教えを実践されてきたNさんの思い、いつかお孫さんに届きますように。

 

いつも素敵な笑顔のNさん

ハルシャニー  

 

 


ヨーガ・瞑想 西宮北口クラス

2017年より始まった西宮北口クラス。
このクラスは、通常は2、3人、多い時で5人ほどが集まる少人数のクラスで、その内のお二人は女性で、初めてご参加いただいてから1〜2年ほどになります。

今日のブログでは、そのお一人である森澤さんの、いくつかのエピソードをご紹介したいと思います。

ヨーガは初めてに近かったと思うから、最初はクラスでアーサナをするだけでも精一杯だったと思います。そんな中、家で毎日アーサナをすることは、誰もにとって難関の一つになったりしますよね。森澤さんもそのお一人だったのではないかと思います。
けれどもしばらく経った後、森澤さんは家でアーサナをした後に私にメッセージをくださるようになったのです。「メッセージを送ることで毎日続けていく励みになる」とおっしゃっていたのですが、それは私にとっても、とてもありがたいことでした。頑張って続けていこうと思ってくださることもとても嬉しいことでしたし、加えて、アーサナをした時に感じたことや、クラスでお話ししたことへの感想も一緒に送ってくださり、次のクラスへと繋げることができたからです。

そうしてアーサナにも慣れた頃から、アーサナ以外のヨーガの教えにも少しずつ触れていただくようになりました。ただ初めて聞く真理の教えに、森澤さんの頭の周りに???が飛んでいるのが目に見えて分かる時もありました。
それでも「アーサナを続けていくことで教えを理解していくことができるようになる」という師の教えをお伝えし、今はアーサナを続けていきましょう、とそんなお話をしたこともあります。

1年も経った頃だったでしょうか、とても嬉しいことがありました。
彼女はマラソンをされているのですが、ある大会でとても成績がよかったことをお話しくださいました。そして、その結果には「最初は呼吸が関係しているのかと思ったけれど、よく考えると、余計なことを考えることなく最後まで集中して走れたからではないか、それはヨーガの効果だと思う」とお伝えくださったのです。

そしてその後の4月、MYMの春のキャンペーンで、本を少し安く購入していただけることを皆さんにご案内した時のことです。『さまらさの台所』は購入を決めていますが、他に何を読んだらいいですか?と森澤さんが尋ねてくださいました。実際に見ていただいて一番読みやすそうなものを選ばれたらいいのでは?と手に取っていただいた後、森澤さんが選ばれたのは『ヨーガの福音』でした。きっとその時、何かしっくりくるものがあったのでしょう。

その次のクラス、森澤さんのアーサナが変わりました。
というのは、これまでクラスに来てアーサナをすると、足がつって続けられないということが何回かありました。家でするとそんなこともないらしく、クラスではかなり頑張ってしまわれるからだと思いますが、『ヨーガの福音』を購入されたあの日も、足がつってしまい、アーサナを続けられなくなったのです。その分、ヨーガの話をたっぷりとできた良い時間にはなりましたが、アーサナに関しては不完全燃焼!と残念に思っておられたようです。

そうして迎えた次のクラス、この日は、足がつることもなくアーサナを終えることができました。今日はつりませんでしたね、とお声かけすると、「これまでは、アーサナの柔軟性を高めようとして頑張ってしまっていたけれど、『ヨーガの福音』を読んで、アーサナをすることへの目的意識が変わり、力を抜いてできたからだと思う」とのこと。そして「『心と体は自分ではない』という教えなどが、スッと心の中に入ってきた。『ヨーガの福音』は何度も何度も読んでいきたい本だと思った」とおっしゃいました。

今、森澤さんは、自分が習っているヨーガがどんなものかもっと知ってみたくなった!と、軽やかに、熱心に通ってくださっています。

真理を体得された師のお言葉は、誰もの心の奥に届き、変革をもたらすものだと、それを改めて実感できた出来事の数々でした。
こうして真理の教えを残してくださった師のお働きに、深く感謝を捧げます。

***

西宮北口クラスは、毎月第1、3木曜日に続けています。
お近くの皆さま、ぜひご参加ください!

シャチー


新規開講!東京・国分寺クラスのご紹介

4月から東京・国分寺で新しいクラスが始まりました。

3月までは、私の鍼灸院に来院されている患者さんを対象に開催していました。
2011年に鍼灸院内で少人数のクラスを始めて、その後参加希望者が増えたため、2015年から現在のスタジオに会場を移しました。

お仕事、子育て、介護など、日常生活を忙しく過ごされている中で、30~80代の方が定期的に通ってくださっています。
還暦を過ぎてから始めた方もおられますが、少しずついろいろな形ができるようになり、最近ではシールシャ・アーサナの練習をする方も増えてきました。

スタジオからは大きな桜の木が見えます

2016年からクラスに通われているお2人の方に、クラスの感想を伺ってみました。

・最初は体が硬過ぎ辛い形が多かったけれど、シャヴァ・アーサナをすると全身を気が通り抜けたように感じてびっくりしたことがあります。今もきつい形はあるけれど、後でとてもスッキリして、それがとても気持ち良いです。

・自宅でも出来る限りアーサナをやるようにしているけれど、クラスでやるとしっかり集中できるのがいいと思います。

ヨーガのアーサナ(ポーズ)は年齢を問わず誰でも行なうことができること、柔軟性とアーサナによる効果は関係ないことを、皆さんが証明してくださっているように感じます。

アーサナをした後はシャヴァ・アーサナでリラックス

 

クラスでは10数種類のアーサナを、1人1人の身体の状態に合わせて行います。
アーサナを行うことで、自己治癒力が高まり、身体は生命力に満ち、呼吸は深く安定したリズムへと変化します。
それにより心は落ち着いた穏やかな状態へと導かれ、瞑想に座りやすくなります。
瞑想は、心を対象に集中させることから始めます。その対象と1つになるように集中を深めていきます。
そうすることで、誰もの中にある本当の自分、真実が輝き出すとされています。

興味のある方は、お気軽にご参加くださいね。

クラスの後、桜の前で撮影。お2人とも素敵な笑顔!


クラスの詳細はこちら↓
kokubunji

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ハルシャニー  

 


【長岡京クラスより】ヨーガと瞑想 朝のワークショップ開催!

神足ふれあい町家

神足ふれあい町家

まだまだ寒い日も続きますが、今日は節分。明日には立春を迎えると思うと、季節は着実に巡り春に向かっていることを感じます。
長岡京の朝クラスを行なっている神足ふれあい町家は、毎年この時期から1カ月、ひな祭りの展示イベントが行なわれるため、会場をJR長岡京駅に隣接したバンビオへ変更しています。

今年はその期間の中で、2月21日(水)と28日(水)の2日間を「ヨーガと瞑想の朝のワークショップ」と題し、いつものクラスとは少し違った内容で開催します。ヨーガ・アーサナ(ポーズ)のデモンストレーションや瞑想について学べる講座を行なったり、体験談なども交えて、楽しくご参加いただけたらと思っています。

毎週行なっているクラスは、ご近所にお住まいの方が多く参加されています。一年間、ほぼ皆勤賞?!というくらい熱心な方もおられたり、最近は瞑想に関心が出てこられた方も多く、30分近く瞑想しても微動だにせず、「もう少し座っていたかった〜」とおっしゃる方もあったりします。アーサナを続けていくことで、自然と瞑想へと誘われるということを、私自身も実感させていただいています。

神足ふれあい町家

そんなこともあり、この機会に瞑想のことをもう一度基本からお伝えし、さらにヨーガに親しんでいただけたら・・・とワークショップを企画しました。
初めての方もぜひぜひご参加ください。

呼吸を調え、心の静けさを体験してみませんか?

●日時:2024年2月21日・28日 (水)10:30〜12:00
●会場:長岡京市中央生涯学習センター(バンビオ)
21日:3F リハーサルスタジオ1 28日:4F 交流室1
●受講料:2日間 4,400円
*1日のみの参加も可 2,200円

お申し込みはこちらから

長岡京 ヨーガと瞑想のワークショップ

マードゥリー


弟子たちのサットサンガに参加して

1月14日(日)に弟子たちのサットサンガがありました。近隣のグルバイの方々だけでなく、東京や松山などにお住まいのグルバイの方々にもお会いすることができました。40名ほどが集まり、会場は喜びいっぱいの雰囲気に包まれていました。

そして、大きなスクリーンで2016年11月6日(土)に行なわれた特別サットサンガの映像を見ました。実はそのサットサンガで、私は初めてヨギさんにお会いしました。当時、心と体をもっと強くしたいとヨーガを習い始め、真理や師という言葉に触れたこともなく、全く何も知らないまま参加しました。けれどもサットサンガが始まる時間になり、ヨギさんがアーシュラマの階段を1段ずつ上ってこられた時、私の心の中が今まで経験したことがない温かく柔らかいものに包まれ、今まで見ていた景色が変わり、それが次の日まで続いていたことを覚えています。サットサンガでは何を質問していいのかも分からず、ただその場にいるだけだったのですが、純粋で本質そのものであるエネルギーに満ち溢れたヨギさんの存在が、私に忘れられない体験をもたらしてくださいました。

 7年以上の月日が経ち、同じサットサンガの映像を見た今、私は、あの時と全く同じように、ヨギさんのお姿に、ヨギさんから語られた力強く確信に満ち溢れた言葉に感動し、がんばっていこうと鼓舞されています。

 「真実は自分自身の中にある! はっきり言います!」
 「ここに生まれてきた本当の意味があります」

 間違いないと確信をもって言い切られるヨギさんのお姿に、スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ(ナレーンドラナート)と師であるシュリー・ラーマクリシュナとのエピソードを思い出しました。

***

ナレーンドラナートは師に近付いて、以前から他の指導者に投げかけてきた質問をした。「師よ、あなたは神をご覧になったことがありますか?」 
「あるよ」とシュリー・ラーマクリシュナはお答えになった。「私は、ここでおまえを見ているのとまったく同じように、神を見るのだ。ただし、見え方はずっと強烈だがね。神は実感することができる。人は、私がおまえにしているように、神を見て話しかけることができるのだ。しかし、誰がそんなことをしたいと思うかね? 人々は、自分たちの妻や子供、あるいは富や財産のためには、土砂降りの雨のように涙を流すが、誰が神のためにそんなことをするだろうか? 人が神のために心から涙を流したら、神は間違いなく御姿を現されるよ」
この衝撃的な返事はナレンドラナートの心を瞬時にとらえた。生まれて初めて、彼は神を見たと言える人を見つけ、宗教は実感できる現実であることを悟ったのである。話を聞いているうちに、彼は、シュリー・ラーマクリシュナがその深い悟りの中から話していると、信じないではいられなくなった。
                         『真実の愛と勇気』より引用

***

時間や空間を超え、常に弟子たちを鼓舞し続けてくださるヨギさんに、感謝の気持ちでいっぱいです。真理の教えは変わることなく、師の存在もまた変わらずにいてくださる。そしてこれからも常に私たちをいろいろなかたちで鼓舞し続けてくださいます。これからもヨギさんの弟子であり続けたい。ヨーガの道を邁進していきます!

桜井晃己桜井みき

 


その日の午前中には、京阪神合同のヨーガ・瞑想クラスを開催。遠方の方も含めて20名が参加してくださいました。今回はリードなしの、それぞれが黙々とサーダナを行なうというスタイル。お互いの熱を高め合いながら、気迫に満ちた集中感の高いクラスとなりました。

MYM京都


『マハーヨーギーの真理のことば』 呼吸と心の制御

私の心は長い間、この世の出来事に翻弄され波立っていました。苦しい時はその思いに執らわれて、考えても仕方のないことと分かっていながら、何日も思い悩み、眠れぬ夜が続きました。互いに思いやりあって円満に暮らしたいのに、すぐに忘れて相手を傷つけてしまうこともあったように思います。この心をより良くしたいと思って足掻いてもなかなかできず、自分で自分の心を変えることはできないのだと失望し、諦めていました。
そんな時、師シュリー・マハーヨーギーと出会いました。『呼吸を変えれば、心は変わります』。その教えを聞いた時、暗闇の中にいた私の心はハッとして、そこに一筋の光明を見出しました。呼吸を変えれば心は変わる、呼吸を変えれば心は変わるんだ、呪文のように繰り返し、私は毎日アーサナ(ヨーガの体位)を行ないました。このことばに私の心は救われたのです。
 
心は風、呼吸は水、身体は氷に例えられる。
これらは全てH2Oだが、
風を掴むのは非常に難しい。
そこで掴みやすい氷、
つまり身体をアーサナによって制御するのです。
そうすれば水、つまり呼吸は器に従い、
呼吸が制御されれば心も制御されます。
心が完全に制御されたなら、

真の自己の自覚ー即ち悟りがあるでしょう。

            『マハーヨーギーの真理のことば』 第六章 アーサナの実践 より 
 
このH2Oの例えはものすごく分かりやすくて、呼吸を変えて心を変えていこうという一つの大きなモチベーションとなりました。第六章にはアーサナを実践するにあたって、知っておくべき自分たちの微細な身体の仕組みのことや心のあり方など、大変興味深い教えが分かりやすく丁寧に説かれています。『マハーヨーギーの真理のことば』を読んでいると、目から鱗が落ちるような教えが明快に説かれているので、真剣に、自分のことやこの世界の本質のことを知っていこうという意欲が自ずと湧いてくるに違いありません。私自身も本書からヨーガの道を歩んでいく上での新たな勇気をいただきました。
 
私たちの知らない真実が『マハーヨーギーの真理のことば』の中に宝石のように散りばめられています。
この本は本当の自分を知り、より良く生きたいと願う心に必ず答えてくれる一冊となっています。
 
 
 
 
ダルミニー

アーサナの力

“アーサナは堅固で快適でなければならない”

アーサナとは坐法のこと。あらゆるアーサナは、堅固で快適な状態で座り続けられるようになるために行います。
堅固とは、心がしっかりと定まって動かないことだと、昨年先輩グルバイから教わりました。

ヨーガでは、プラーナ(気)を制御することによって身体や心の動き、そして呼吸を制御していきます。
呼吸と心は密接に関わっており、呼吸が止まると心も止まります。
アーサナにおいては一つの形の中で、まず身体の動きを制御し、次に呼吸を制御していくことによって、心が制御されます。

私がアーサナを始めたのは、通っていた鍼灸学校の先輩のクラスがきっかけでした。
元々股関節と腰に痛みが出やすかったのですが、当時は怪我の影響で膝も痛く曲がりづらい状態で、特にバッダコーナ・アーサナでは上体を倒すと膝の違和感が強くなり、形を深めることができませんでした。それでも行うと腰と股関節に効いている気がして、好んでやっていました。

半年ほど経った頃、初めてMYMのクラスに参加しました。
最初に行ったのがバッダコーナ・アーサナ。それまで参加していたクラスとは異なり、静まり返った雰囲気の中、少しずつ形を作りました。膝に多少の痛みを感じつつも、「しっかりと息を吐ききるように」との声に、ひたすら息を吐くことを意識しました。呼吸する度に身体の感覚がなくなっていくようで、いつもよりも形が深まっていきました。
身体の内側では強烈な刺激を感じ、時間が止まったような気がしました。
「戻して」の声でゆっくりと上体を起こすと、頭がぼーっとしていて、その後のことはあまり覚えていません。おそらく心や感覚が制御されたことで、痛みに囚われずにアーサナできていたのだと思います。
アーサナの形自体はこれまで行っていたものと同じなのに、呼吸を意識することでこんなにも違うのかと驚きました。
MYMのクラスに通うようになってからは、膝の状態は改善して身体の調子も良くなり、バッダコーナ・アーサナをしても痛みや違和感がなくなりました。
それでも長時間座る時は必ず足や腰が辛くなっていましたが、アーサナを毎日行ううちに少しずつ座れるようになりました。
アーサナができない時には、背骨を真っ直ぐに伸ばした姿勢で座るだけで、呼吸が落ち着くことに気付きました。また、クラス受講中に頭痛がひどくてアーサナできなくなった時には、座り続けるうちに痛みが和らぎ、クラスが終わる頃に楽になったことがありました。
座る形を作るためにアーサナがあるのだと納得し、身体を癒す力もあるのだと実感しました。

最近は年齢による身体の変化もあり、腰や股関節に違和感と痛みが出ることがあります。
一通りアーサナをするのが困難な時でもバッダコーナ・アーサナを行い呼吸を繰り返すことで、違和感や痛みに囚われなくなります。
いつまでも吐き続けられるような感覚になり、吐き切った後の自然に呼吸が止まった状態が平安で心地良く、ずっとこのままでいられたらと思うほどです。

身体、呼吸、心が制御された状態の中では、心でも体でもない、本当の自分だけが在ることを体感するから、無呼吸の状態を平安で心地良く感じるのではないかと思います。

アーサナは坐法。
師がお座りになるお姿は本当に美しく、坐法が堅固で快適であることを私たちに見せてくださっています。

そうなるための基礎となるアーサナの大切さを感じています。

美しい坐法が描かれているタペストリー。
ずっと見つめていると瞑想しているような感覚になります。

ハルシャニー  


ヨーガ・アーサナの力 その4〜自分の枠を超える

アーサナの実践を続けていくと、呼吸の変化内的なプラーナ(気)の充実とともに、少しずつ自分の限界というものが広がっていくのが感じられます。
始めの頃は身体がきつくてしんどいなと思っていても、いつの間にかその辛さはなくなり、心地よい集中感に変わっていきます。このポーズは苦手だなあと思うものがあっても、逃げずにやり続けていけば、苦手な気持ちはなくなり、不思議と得意なものとの差異がなくなっていったりもします。

アーサナの実践に慣れてきたならば、ポーズを保持して戻す前のもうあと一呼吸か二呼吸、自分の限界を超えていくように行なうことで、さらに深めていくことができるといわれます。
仕事も何事も、自分のできる範囲だけでやっていると、それ以上の進展はありませんが、ここまでしかできない、という限界を少しずつでも超えようとチャレンジすることで、キャパシティが広がっていくのだと思います(注:ただし決して無茶はしないでくださいね。力まずに呼吸を大切にしながら深めるのがポイントです)。

ある時、サマコーナ・アーサナ(開脚の形)を完成に近づけていくコツがあるかという質問に対して、師が「コツは毎日することしかないなぁ」と仰ったことがありました。あまりにシンプルなお答えに、妙に納得した記憶があります。
開脚は、私にとってとても苦手なアーサナでした。かなり内股気味だったこともあり、最初は痛すぎて、立って脚を開こうとしても思うように開かず、バランスを崩しておしりから転倒してしまうほどでした(苦笑)。また力を無理に掛けすぎて怪我をしてしまい、なかなか治らなかったこともありました。もう無理だと避けていましたが、師の言葉を聞いて、少しずつでもまた地道にやっていこうと思えました。
だんだんと刺激はある中でも呼吸が深くなり、背骨へのプラーナの集中を感じるようになっていきました。時間はかかりましたが、10年越しくらいで身体も変わってきたように思います。いつの間にか以前の恐怖心や苦手意識は消えていて、瞑想の坐法に直接繋がるようなアーサナだと感じられるようになりました。

サマーコーナ・アーサナ

神足ふれあい町家にて(長岡京)サマコーナ・アーサナを実践中

普通は、自分にとって嫌なことは避けたくなるし、好ましいものはもっと欲しいと思うものです。自分の中に「好き」「嫌い」といった心の枠があり、それに当てはまる出来事を前に、大きく心は反応し、揺れ動いてしまいます。嫌なことを避けてばかりいると、その時は逃れられたと思っても、また別のかたちで同じようなシチュエーションがやってきて、いつまでも克服できていないことに気付かされたりもします。そして、好ましいものを求めることで欲望は膨らみ、それが思い通り手に入らないと、結果的には苦悩を味わいます。

アーサナの目的は聖典にもあるように、明確です。それは二元性を超えるということです。二元性――つまり肉体が感じる暑い・寒い、空腹・満腹、あるいは様々な感覚器官の動揺、さらには心理的な好き・嫌いであるとか、好・悪も、善・悪も含めた一切合財の二元性を超えること。
(シュリー・マハーヨーギー)

体と心は常にいろいろなことを訴えてきます。しかし、心身の状態がどうであれ、ちくいち感想をはさまずに、コツコツと淡々と続けていくことで、自分の作った囲いを取り払い、様々な状況に振り回されない精神力を養っていくことができるのだと思います。忍耐力もついていきます! 
また、その実践の積み重ねは、あらゆる二元的な状況を超えた、一なる真実に向かっていく大きな熱と力となっていくに違いありません。
そうして、『アーサナ(坐法)は堅固で快適でなければいけない』という言葉の意味が達成される時、見るもの、聞くもの、触れるもの、この世界を取り巻くすべての事柄の影響を受けずに、心を完全に制御下に置くことができるのでしょう。

ふれあい町家

さあ、暑さが過ぎ去って大気のプラーナが中庸といわれるこの時分は、私たちの心身を調えるにはとってもいい季節です! 素晴らしいヨーガの智慧と力をより多くの方に体験していただけることを願って、この「ヨーガ・アーサナの力」のシリーズを終えたいと思います。
そして、古から伝わるヨーガの秘儀を伝授してくださっている師に、心から感謝を捧げます。


マードゥリー 


ヨーガ・アーサナの力 その3〜プラーナ(気)の充実

ヨーガ・アーサナに対して、私はとっても大きな信頼を寄せています。それには前回お伝えしたように、呼吸が変化していくことで、動揺しっぱなしだった心の反応が変わってきたと感じられたこともあり、さらには「正しい食事とアーサナの実践によってほとんどの病は回復する」と教わっていますが、そのことを実感した経験があったからです。

*それには正しい師の下で学ぶことが大切であり、また場合にもよるといわれます。私自身は軽度の症状でした。

ヨーガを始めた頃は仕事に忙殺され、不規則な生活が続いていたこともあって、(20代後半でしたが)心身ともにあちこち不調のサインが出ていました。婦人科系の疾患もわかって手術するかどうかの瀬戸際という時、師や先輩からも助言を頂き、これまでの生活習慣を変えて、ヨーガに添わせていこうと思い立ちました。食事も玄米や旬の野菜を中心に、豆類、海藻類などバランスの取れたものにし、途中で寝てしまうことが多かったアーサナも、毎日基本プログラム全てを行なえるように励みました。
実践して約半年後、慢性的に感じていた疲労感はなくなり、再度受診したら、すっかり問題がなくなっていて驚きました。食事もしかり、アーサナが細胞やホルモンといった身体の内部から変革させていく力があることを、その時、身をもって感じました。

アーサナやプラーナーヤーマ(呼吸法、調気法)、瞑想によって、呼吸が変化します。それが体中の隅々の細胞にまで影響を与え、身体と心の安定をもたらします。
これらの修練によってプラーナ(気)が蓄積され、睡眠時間も減るほど身心が癒やされます。それは身体の中に通っている、普段ダメージを受けている七万二千本のナーディー(プラーナが流れる管)が浄化されるためなのです。
(『ヨーガの福音』サットグル・シュリー・マハーヨーギー・パラマハンサ著より)

「気を使う」とよく言いますが、ふだん気=プラーナは仕事や人間関係、様々なことに使われる一方で、ストレス社会といわれる現代では、気疲れも溜まっていき、心身の不調和を感じている人も多いと思います。アーサナは内から浄化を施し、本来の調和のとれた気の状態を取り戻していきます。また、様々な生理機能(呼吸、消化、排泄、生殖など)と関連しているチャクラ(プラーナの集まるセンター、つぼのようなところ)に集中されることによって、自己治癒力が高められるといわれています。
チャクラへの集中は、柔軟性は全く関係がなく、その人ができる範囲で正しい形態をとることで、自動的に集中されます。

ダヌル・アーサナ

ダヌル・アーサナ(弓の形):足先を上に伸ばすことで上半身が起きていく。マニプーラ・チャクラ(臍部)に集中され、消化機能を高める効果がある。また胸を広げることで肺も強化する。(写真:丹波・篠山クラスにて)

師が伝授してくださっているアーサナは、完成ポーズでの力点、視線、またポーズを作る時、戻す時の動作まで、細部にわたって配慮がなされています。それは、師ご自身が体験によって目には見えない微細なプラーナやチャクラというものを実証されているからこそ、考えられたものだと感じます。最初は覚えるのに一所懸命になるかもしれませんが、やがて一連の流れが身体に染み込んでくると、全ての動作は最も自然で、理にかなっていることに気付かされます。

アーサナの実践は、ある意味自分の体を使った実験的なところがあるのではないでしょうか。本当にベストな形が作れているか、例えば手足のこのポジションとこのポジションではどちらがより集中感があるか、この身体の動かし方によってプラーナが逃げないかどうか……。意識して見直してみると、ポイントを押さえてやっていたつもりでも、まだまだ改善の余地があることに気付くこともありました。一見細かな作法もとても重要で、呼吸の深まりと共により内的な集中感、プラーナの充足感へと導かれるものだと感じます。

さて、アーサナを行なった後、食事は2時間くらい空けたほうがよいと推奨されています。それはアーサナによってプラーナが全身に行き渡ってバランスが取られているところが、そこに食べ物が入ると、消化のほうに一気にプラーナが使われてしまうからという理由があります。ずいぶん前のことを打ち明けると、アーサナ後、極力すぐに食事をしてしまったことがあり(しかもガッツリと!)、その時は感覚的に、とっても満ち足りたいい状態だったのが、一気になし崩しになり、乱れてしまったな、もったいないことをしたなというのがよ〜くわかりました(反省)。やっぱりせっかく行なうなら効果を最大限に持続させたいですよね。

広々とした空間での瞑想。皆さん集中されています。

ヨーギーたちは修練によって培った強靭な肉体をもって、プラーナのすべてを瞑想に集中させていったそうです。真実のみを求め、毎日毎日、幾年もかけて―—。
自らの内にしっかりと蓄積させたプラーナは、余計な問題のために浪費したり、欲望的な行為に使うのではなく、瞑想に、内面を磨くために集中させていきたいものですね。そうして、日常の中でいつでも良いプラーナを内側から発散させていけたらと思います。
(つづく)

マードゥリー