夢から覚めたい

今年もあと少しになりましたが、みなさまにとって、今年はどのような一年だったでしょうか。

先日の職場での出来事です。働いている人の状況を聞く面談があり、何人かの方と話す機会がありました。人によって様々ですが、仕事においての悩みや、不安、愚痴?、または全然関係ないことを話してそれぞれ帰っていかれます。一人、二人と話していくとだんだんと思う事がありました。
ほとんどの話は、「例えばあの時こうしておけば・・・」「次、もしこう言われたら・・・」「たぶん今後はこうなるのではないか・・・」
仮定の話というか、想像の話というか、どれもこれも確かめようのないことを話し、想像を膨らませて、自分自身でどんどん不安になったり、さらに悩んだり、だんだん嫌だという気持ちが強くなったり・・・架空の話が現実味を帯びていきます。
終わったとき思ったのは「それぞれの人の夢の話を聞かされていたような気がする」ということです。どこまでが現実で、どこまでが想像なのか、いや、想像を含まない話なんてあったのか・・・???いったいどこまで聞けば良いのか???
もちろん、不安があったり、悩んでいることに対して、話を聞くという事が仕事ですから、話を聞き、アドバイスできることはしました。帰り道、ヨギさんの教えを思い起こしました。

「夜見る夢というのは、その夢の中でいろんな素敵な物語が展開されたり、あるいは時には悲しい物語が、怖かったりとかいろいろ展開しますけれど、よく知っている登場人物が出てきても、その登場人物に尋ねて『同じ経験をしたか』と言っても、彼らはしていない。つまり夢というのは、その人の心が作り出す世界でしょう。ちょうどそのように、この現実世界もその人がつくり出す、あるいは反映している、そういう世界かもしれません」

自分も含めて、人の心というものは、多かれ少なかれこういうものなのだな・・・と思いました。夜見る夢と、起きている時の現実が同じようなものと言われたら、嘘でしょう?と思っていた時があります。でも自分のことは客観的に見れなくても、人の心を見ていると、やっぱりそうなんだな・・・とはっきりと理解しました。そして反射的に「目覚める」という言葉が心を占領しました。ヨーガでは、真実を悟っている人のことを「目覚めた人」ということがあります。

「誰もが眠りから目が覚めたとき、夢の中で一喜一憂していた自分を一笑に付すように、真実在に目覚めれば、現実と思っていた世界も夢幻と知るだろう。

悟りとは真の自己-ー絶対不滅の存在、純粋意識に目覚めることである」

あぁ!!もう夢の世界はいい加減にして、早く、早く目を覚ましたい!!その方法がヨーガにあるとずっと教えてもらっているのだから。そして私は、ただただ、目覚めている人の話しだけを聞いていたい。


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