さまらさの台所」カテゴリーアーカイブ

さまらさの台所 おでん風大根

先日の日曜日はさまらさの台所がありました。今回のメニューは早春の肌寒い日にふさわしい、おでん風大根、ひじきご飯、ふきのとう味噌でした。

アレンジが効くひじきご飯と、おでん風大根。たくさん炊くと素材からだしが出て、より美味しくなります。多めに作っておくと、食事を作る時間が短縮されるという主婦の(ヨーギニーの)味方です!!


上はひじきご飯のアレンジ:(左)梅おにぎり、いなり寿司、(右)炒飯
下はおでん風大根のアレンジ:(左)麻婆大根、(右)おかか和え

ふきのとう味噌は、普通味噌と白味噌の2種類を用意し、どちらも味見をしました。ふきのとうの生命力あふれる春の苦味と香りは、冬の間眠っていた身体を目覚めさせるようでした。おでん風大根にはお好きなものを付けて食べていただき、みなさん春の味を喜んでおられましたが、大変好評だったのはもうひとつ紹介した柚味噌。美味しくて、これだけでも食べられる!!と言っておられる方もいました。

作り方は、とっても簡単!
写真は右上から時計回り

1柚子の皮をおろし金ですりおろす。
2果肉を絞る。
3白味噌と混ぜて、味を見て必要であれば砂糖を入れて混ぜる。
柚子の旬はもう終わり頃になりますが、見つけたらぜひ作って見てください!!
柚子はそのまま凍らしておくと保存がききますよ!

日差しは春ですがまだまだ寒い日にぴったりのメニューで、身体も心も温まりました。

 


さまらさの台所 カレーパン パン生地の作り方動画

日曜日は、さまらさの台所がありました。12月、1月と同じメニュー、カレーパンと揚げあんぱんを紹介し、両日合わせて22名の参加がありました。

参加してくださった方には、ぜひぜひお家で作ってもらいたいのですが、パン作りは一度習っただけでは覚えられないという声も多かったので、今回は生地作りを動画でご紹介します。これを見ながらなら、作れるのではないでしょうか!?

参加されていない方も、これを見たら作りたくなるのでは?ということで、分量をご紹介しますので、ぜひ作ってみてください。
強力粉200g 砂糖10g 塩4g 牛乳100cc 水50cc ドライイースト3g 
生地の中に入れたカレーですが、当日はインドカレーと日本のカレーの2種類を入れて作りました。普段家で作るカレーの残りを入れてもらったら美味しくできますよ。

ここまでできたら、霧吹きで全体に水を吹き、パン粉をつけてから濡れ布巾をかけて二次発酵させます(10分ほど)。その後、フライパンに油を入れ、油の温度は弱火〜中火でゆっくりと揚げていきます。生地のつなぎ目は下にして油の中に入れると良いです。生地がふくらみ、きつね色になったら出来上がりです。

美味しくできるといいですね〜!!


さまらさの台所 コロッケの美味しい作り方

先日のさまらさの台所では、今が旬のじゃがいもを使ったコロッケを3種と、ライスコロッケ を紹介しました!黒豆の枝豆を贅沢に使った、枝豆コロッケ、本格インドスパイスを使ったカレーコロッケ、旬のきのこの旨味をギュッと引き出した、きのこコロッケ、そして、チーズがとろーり美味しい、トマトライスコロッケ です。

参加した方からは、「どのコロッケも素材の旨味があって感動しました!」「今まで自分で作っていたものもあったのに全然違うものでした」「コロッケの種類がこんなに豊富とはびっくりしました」と喜びの感想をいただきました。

それぞれのコロッケが美味しいのは、黒豆の枝豆や、きのこといった旬の素材が美味しいのはもちろんですが、ベースになるじゃがいもの味がポイントになります。ではここで、さまらさ風コロッケの種の作り方をご方法をご紹介します。

じゃがいもをゆがくとき、たっぷりのお水でゆがき、最後にゆで汁を捨てるという方も多いと思います。実はゆがいている間に、ゆで汁にじゃがいもから栄養分が流れ出ています。そのゆで汁を捨てるのはとてももったいないですね。また、水っぽく仕上がることで、じゃがいもの味が薄くなり、つぶしたときにも水っぽい仕上がりになります。

でも、さまらさのゆがき方だと、はじめに鍋に入れる水を少なくしているので、栄養分も逃さず、じゃがいもの味も濃く仕上がります。また、水分がしっかり飛んでいるので、じゃがいもをつぶしたとき、ホクホクとした仕上がりになります。このように作った種に、旬のきのこや黒豆を混ぜて作るコロッケは、美味しいこと間違いなしです!

さまらさではいつも、素材そのものの味を生かす調理方法をご紹介しています。今回は、じゃがいものゆがき方だけでなく、きのこの旨味を出す方法や、カレーのスパイスを美味しく使うポイントなどもご紹介しました。新鮮な食材は、それだけで十分美味しいのですから、大切にいただきたいですね。

ご好評につき、12月16日(日)(@ヨーガ・ヴィハーラ 15:00〜17:30)にもう一度コロッケの会をします。残念ながら、黒豆の枝豆コロッケは時期が外れてしまうので作れませんが、カレーコロッケ、きのこコロッケ、ライスコロッケ の3種類を作ります。ぜひ!ご参加ください。


夏を乗り切る!スパイス料理とヨーガの力 〜篠山にて

ジリジリと照りつける太陽の熱を感じる毎日ですね。

先日は篠山にて、サークルMAMA YOGA lilāの皆さんとの「さまらさの台所&サットサンガ(ヨーガの集い)」でした! 今回のメニューはリクエストもあった本格インド料理! 夏野菜でビリヤニ(インド風炊き込みご飯)とサブジ(蒸し煮)を作りました〜。

香辛料の香りが漂う調理室に、「いいにおい〜!」と集まってきた皆さん。スパイス料理を学ぶのをとっても楽しみにしてくださっていたようです。

まずはスパイスの基本をご紹介。お子様も興味深々?!

スパイスには大きく分けて3つの役割があり、1)ホール(固形)スパイス(クミンシードなど)は、油に香りを移す。2)パウダースパイス(コリアンダー、ターメリックなど)は材料を加えた後にしっかり油と馴染ませる。3)香り付けのスパイス(ガラムマサラ)は調理の最後に使うなど、それぞれの特徴とポイントを知ることができれば、ずいぶんハードルは低くなります〜。

またスパイスには漢方薬と共通し、昔から薬として使われてきたものも多く、胃腸や肝臓などの機能を高めたり、食欲増進、疲労回復など私たちの身体を調えてくれる働きや、殺菌作用、腐敗を防ぐ効果もあるそうです。まさに食は薬なり! さすが暑い国、インドの料理で使われるスパイスだけありますね。でも日本のこの暑さも尋常ではありませんから、その知恵と力をいただくには、今の時期こそ最も適しているのかもしれません。

なすやズッキーニなどの夏野菜とナッツやレーズンも入った栄養たっぷりのビリヤニ。玉ねぎベースのコクのあるオクラのサブジは絶品。はちみつレモンと頂いた完熟トマトを添えて。

皆さんの手際のよさのおかげで予定より早く完成! 調理と同時並行でどんどん洗い物などもしてくださり、盛り付けが終わった頃には、調理台もすっかり綺麗に片付いていました。素晴らしい〜!

「美味しい〜!」「美味しい〜!」と感激しながら、みんなで楽しくいただきました! 夏野菜とスパイスのパワーで、元気が溢れてくるようです〜。(なんと80代の託児の方も最初は多すぎるんじゃない?と言われていましたが、完食!)

食後は子供たちが遊んでいる横でお話をしました。
食を通して、観念やムダを取り除き、シンプルに生きていくこと。それぞれがヨーガと出会って感じてきたこと。アーサナの取り組み方、瞑想についてなど、いろいろな話題が出ました。

皆さんとのご縁をいただいて2年ばかりですが、続けている方たちが実践してきた中でよい変化を実感しておられ、それがまた新しい仲間の希望や憧れとなり、ヨーガの輪が広がっていっている、そしてみんなが仲間と、仲間と集える場所をとても大切にされているのを感じました。

最後に感想を少しご紹介します。
「旬の野菜たっぷりの食欲のわくメニューでした。本当に簡単だったので早速家でも挑戦してみたいと思います」
「来てよかったです。野菜だけでこの満足感! 一つ一つの素材の味を大切に、シンプルに調理すること、納得しました」
「お鍋や食器も、今あるものでどうしたらいいかをすぐに判断して選ばれていたり、また特別なものがなくても美しく美味しく盛り付けされていて、その時にあぁ、これで本当に十分だなと感じてとても豊かな気持ちになりました」
「サットサンガのおだやかな空気に心が落ち着きました」
「久しぶりに参加して、自分の変化を改めて感じました。お互い仲間として見て来たメンバーがこうして集えることに感謝しています」
「改めてヨーガを実践することの大切さと、それが確実により良く生きることにつながっていることを感じました。これからも根気よく自分自身と向き合っていきたいと思います」

皆さんのキラキラした笑顔が印象的な、とても軽やかな会でした!

道中、厳しい天候の中、たくましく育っている田畑の緑がとっても綺麗でした

マードゥリー


丹波の野菜を使った夏のご飯!! さまらさの台所

先日、さまらさの台所がありました。今回のさまらさの台所は、場所を3つに分けて行いました(各班で5人〜6人)
いつもはこちらでメニューを用意し、作り方を紹介しながらクラスを進めますが、今回は決まったメニューはなく、前日に丹波から届いた新鮮な夏野菜を見て、それぞれの班でメニューを決め、調理をし、いただくという趣旨のクラスになりました。
丹波から届いた野菜がこちら!!トマト、新じゃがいも、新玉ねぎ、万願寺、ピーマン、なす、ロロン(かぼちゃの種類)

それぞれの班によって作ったものが違いますが、どの班も丹波の夏野菜を堪能し、これから続く夏に生かせるメニューを考えたようです。今回はその一部をご紹介します。

まずは、いつもクラスをしている、ヨーガ・ヴィハーラ。丹波から届いた野菜を見て、参加者それぞれで一膳を考えてみました。そして一人ずつ発表する中、「これどうやって作るの!?」「これ食べてみたい!」など話しながら一膳を決めていきました。決定したメニュは、トマトの冷製パスタ、焼きなすのマリネ、じゃがいもの冷製ポタージュ、夏野菜のパコラ(インド風天ぷら)

この猛暑ですから、冷たく、さっぱりとしたものが欲しくなりますね。そこで一番に考えたのがトマトの冷製パスタ。でも暑いからこそエネルギーになる、パンチの効いたものも欲しくなります。「揚げ物が食べたいな〜」という意見から、インドのスパイス、豆の粉を使って作るインド風天ぷら(パコラ)を決めました。
たくさんある新じゃがいもは冷製のポタージュスープに、大きくてピカピカ輝いているなすは、焼きなすにして、マリネにしました。それでは今回作った、簡単!!トマトの冷製パスタをご紹介します。

(5人分)材料:トマト中5個、玉ねぎ中1/2個、パスタ300g (一人60g)、塩適量

1 トマト中3個をすりおろし、中2個はザク切りにし、ボウルに入れておく。

2 玉ねぎ1/2はみじん切りにし、塩もみしておく。

3 玉ねぎから水が出たら手でしっかりと絞り、1に入れて混ぜる。

4 ゆがいたパスタを氷水などで冷やし、3のソースをかけていただく。

オイルが入っていないので、サラダのようにあっさりした夏向きの味わいです。オリーブオイルは卓上に置き、お好みでかけるとまた違う味わいで2度美味しいパスタとなります。トマトの甘みと爽やかさが、体に染み渡る美味しさです。ぜひ夏のメニューに加えてくださいね!

そのほか2箇所で行われたさまらさの台所は写真とともにご紹介します!!

まずは、プレーマ・アーシュラマ。当日の天気や、みんなの体調を考慮して決めたメニューはこちらフレッシュトマトの冷製パスタ(にんじんの葉を少しそえました)、焼きなすの冷製スープ、スティックサラダ(にんじん、きゅうり、ディップはマヨネーズと味噌、酢

食事は2階のアトリエで!まるでレストランのようにテーブルセッティングも美しいです。

参加者からの感想をいただいています。
「当日のお天気と皆の体調で冷たいスープ、パスタ、スティックサラダがすんなりと決まったのが流石!!と感じました。通常とまた違ったインスピレーションあふれる楽しいさまらさでした。」

「初めてのプレーマ・アーシュラマでの調理ということで楽しみにしていました!新鮮なお野菜はそのままで美味しいけれど、それをどう生かすか?実践を重ねている人からくるアイデアは豊かで、また数人いることで、流れるように(メニュー、味付けが)決まっていく感じが生き生きとしていておもしろかったです。」

「焼きなすのポタージュ、絶品でした!本当に体と心に染み渡る感覚がありました。スティック野菜のディップもきゅうりとにんじんのみずみずしさと甘みが感じられました。」

続いて、アーシュラマこちらのメニューは、トマトご飯、茄子とピーマンの味噌炒め、焼き野菜(かぼちゃ、万願寺)、スパニッシュオムレツ(じゃがいも、玉ねぎ、ドライバジル)、にんじんサラダと生のトマト、にんじん葉のおひたし

こちらも感想をいただいています。

「旬の野菜を使って料理するということだけでなく、生活の知恵や暮らしのあり方を教えていただき、でもあるがまま、とても自然で……感激の連続でした」

「わたしが印象的だったのは ものの場所もわからず どうしようという感じだったみんなが お互いにいろんな質問をしたり、短時間の調理の行程のなかで 落ち着いて、しぜんに役割分担して調理されている様子が清々しかったです。調和、円満、喜び、 そんなことが自然に思いました。」

ライブ感のある、さまらさの台所、調理だけでなく、暮らし方の姿勢も学べたようですね。みなさんそれぞれにを楽しんでいただいたようです。またこのような企画をしていこうと思います。
次回のさまらさの台所は、通常のクラスの形となり、9月23日(日)となります。


さまらさの台所 手作りでご飯のお供

パラマハンサ会員向けのさまらさの台所があり、19人の参加がありました!
今回紹介したのは、ちりめん山椒、昆布の佃煮、新生姜の甘酢漬け、味噌玉の4種類。冷蔵庫にあるとご飯のお供として日々の食事に重宝するものばかり、手作りすることで、安心して食べることができます。

さて、味噌玉って何だと思います?

お湯を注いだらすぐに味噌汁ができる、あさげやゆうげというインスタント食品をご存知ですか?家にある味噌で出汁を取らずに、同じように簡単に味噌汁を作ることができるのです。
味噌(大さじ1)にかつをぶしの粉(ひとつまみ)を混ぜ、そこに乾燥わかめ、お麩などを入れてます。そこにお湯を注ぐと、出汁を取らなくても簡単にお味噌汁が出来上がります。

サランラップに包んでおくと、持ち運び便利!!お弁当に持っていくこともできます。
こんなに簡単にお味噌汁が作れると、手間が省けて本当に助かりますね。

今回のさまらさの台所では、ご飯にお味噌汁、おかずは、ちりめん山椒と昆布の佃煮、新生姜の甘酢つけという一膳をいただきました。一見すると何と質素な!メインのおかずはないの?・・・という一膳ですが、実は食べてみるとこういう食事は体も心もほっとすることに気がつきます。どうしても、メインのおかずを作らなければ!とか、あまりに簡単な食事だと、手を抜いてしまった!という印象が残ったりします。けれど、本来食事には「〇〇しなければならない」というものはないと言うことを学びました。

ヨーガの実践を中心とする生活(日々のアーサナ、瞑想を実践する生活)には、その日、そのとき、またその時期にふさわしい食事があります。

あるときは夕食を速やかに済ませてサーダナ(アーサナや瞑想)にしっかり時間を取るときもあります。あるときは、時間に余裕を持ち、旬の食材を使って、できたての料理をいただくこともあります。またあるときは、誰かと一緒に過ごす時間を大切にするときもあります。その日の状況や、自分の修行の時期に応じて、ふさわしい形で食事ができるようにするには、自分自身で判断していく力をつけていくことが必要になります。

食事は人生の目的ではなく、本当の目的(自分の理想)を実現するために必要とするこの体を調えるために取るものです。まずは、その目的をしっかり見据え、日々の食事作りをしていくことが望ましく、自分の判断に対して「今日はこれでよし!」と思う力をつけていくことも大切です。

 


野菜たっぷりおうちご飯 5月

外で食べるごはんも美味しいけれど、やっぱり家で作ったごはんを食べると、からだもこころもほっとしますよね。そんな、美味しいから何度でも作りたくなるおうちごはん。5月は季節の野菜を使ったお弁当をご紹介します。
http://www.mahayogi.org/classes/samarasa

青葉が美しい5月は、野外でランチするのが一番気持ちが良い季節、お弁当を持ってぜひお出かけください。

ヨーガでは「食は薬なり」と教えます。

何でも食べたいものは簡単に買う事ができる現代、気分に任せて好きなものを適当に食べていると、風邪を引きやすくなったり、疲れが取れなかったりします。ここで言う薬とは、健康を保たせ、弱っているところを補うものという意味、食事は、病気の時に正しい薬を選んで飲むように、自分の心と体を良い状態に保つために摂るものです。

そう考えると、食事の取り方や食材の選び方は、とても大切になりますね。ヨーガをしている、していないに関わらず、誰もが心も体も健康に過ごしたいと願っていると思います。クラスでは、食材の選び方や食事の取り方についてもしっかりご紹介していきます。
ぜひご参加ください。


さまらさの台所 パエリア

今月のさまらさの台所では、パエリアを紹介しました!

長ーーーい間、たっっくさんの方からリクエストがあったパエリア!やっと紹介することができました。ただのパエリアではありませんよー!これは私たちの先輩であるシャーンティマイーさんのレシピです。今回担当してくれたゴパーラも、さまらさ班のサラニーさんも私も、それぞれが別の機会にご馳走になったことがあります。何かの折にシャーンティーマイーさんが作ってくださるパエリアはとても美味しく、華やかで、食事をしたシチュエーションにも思い出があり、あんな風に作れるようになれたらいいなーという憧れのお料理でした。

参加者のみんさんからは、パエリアを習えることをとても楽しみにされていることが伝わってきました。開始から、調理、食事と終始、華やかなパエリアにふさわしく、歓びに満ち溢れる会でした!!

今回の会のテーマは「食事を楽しむ」、昨年から引き続きでゴパーラが担当してくれました。(毎回担当者がテーマを持って取り組んだ内容を話してくれます)当日話しをしてくれた内容を掲載します。

去年のさまらさの台所ではお弁当という形で、「旬をいただく」というテーマに取り組みました。旬をいただく中で、その旬の食物がもつ美味しさやプラーナから、大地のエネルギーを感じるようになり、「命の恵みをいただいている」という感謝の気持ちが自然と内から湧いてきて、食物が愛おしく、丁寧に調理する自分がいました。それからは、料理を作るのが楽しく、自分の作る料理が美味しく感じられるようになってきました。それまでは訓練として料理をしていたところがありましたが、「楽しんで料理を作り、いただく」というところに心が向かい始めました。今回のパエリアは、みんなでお皿を囲んで楽しく食べれるメニューということで、自分の今の心境にピッタリだと感じました。

 ただ、「楽しむ」ということを考えた時、みんなでワイワイと料理をいただくことも楽しいことの一つだと思いましたが、パーティーのように賑やかに食事することは稀で、普段の料理は割と淡々として地味なもののように思いました。そんな中、「日常の中で料理を楽しむとは何だろう?」と思いながら、今回のパエリアに取り組みました。

 そして今回、パエリアを作っている中で楽しいと感じたこと、それは「輝き」を感じた時でした。今回、パエリアのメインはあさりとホタルイカですが、タマネギも大きく切って一つの具材としていただきました。エリンギは小さく切りましたが、この小さい中に魚介の出汁の旨味が吸い込まれて、深い味わいを出していました。トッピングのパ プリカは火を通さず蒸らすことで、色鮮やかでシャキッとした食感になり、アクセントになりました。最初はシャーンティマイーさんにただ教わった通りに作っていましたが、自分で作っていくうちに、シャーンティマイーさんが食材一つ一つのことを思って作っていることが自然と感じられました。そして自分がこのように一つ一つの食材のことを感じながら作って出来上がったパエリアを見た時、それは輝いて見えました。その輝きに触れ、その料理をいただいた時、内からくる歓びのようなものを感じ、何だか嬉しい、楽しい気持ちになりました。

 この感覚は、去年から実践しているお弁当でも感じられました。私は今までは、「お弁当を作る時間がもったいない」と思っていて、お弁当は前の日の 残りを持っていくことがほとんどでしたが、去年のさまらさの台所でお弁当を担当した時、さまらさ班のサティヤーからは「朝に一品でも作ってみたらいいよ」と言われ、朝にお弁当の一品を作るようにしました。その時にサティヤーは、「私は忙しい仕事の中、お弁当を開けた瞬間が仕事中の唯一の喜び!」とも言っていて、それを聞いた時は「何か食いしん坊やな、それって食べ物に執着してるんちゃうの?!」と心の中で思ったのですが、実際に朝一品のおかずを作ると、お弁当が瑞々しくなり、その蓋を開けた瞬間、お弁当が輝いていて嬉しい気持ちになり、とても美味しい味わいだと感じることがありました。

 毎日の料理は淡々としているかもしれません、でもそんな中にもその輝きが 感じられると、嬉しい楽しい気持ちになるように思います。このさまらさを通していただいた気付きを大切にして、これからも食の恵みに感謝し、楽しい思いで日々の料理に取り組んでいきたいです。

                                        ゴパーラ



 


神に委ねる

ここ最近のこと、ヨーガの先輩が我が家に寄ってくださり、「今日久しぶりにスーパーへ買い物に行く」とおっしゃっていて、「なんて格好いいのだ!」と思いました。

ヨーガ行者たるもの、最低限度のもので満足して生きるもの。

最近の私は、仕事帰りにスーパーに寄ることが楽しく、気が付けば必要のない食材まで買い込むことが増えていて、何かの欲求を買い物で満たそうとしていたことに気が付きました。先輩の自然な知足の在り方に、改めて自分の身を正したいと思いました。

その日からスーパーに寄ることを一旦やめ、まずは冷蔵庫を見てからメニューを考えることにしました。

冷蔵庫の中を見渡すと、わずかな種類の野菜と油揚げ、少し古くなったおじゃこ、卵、牛乳くらいしかなかったのですが、今までさまらさの台所でいろんなお料理を教えて頂いていたおかげで、いろんなメニューがふわっと頭に浮かび、おじゃこのパスタ、カボチャのスープ、カレー、かき揚げ丼、炊き込みご飯、白菜のクリームパスタなどが出来、買い物に行かなくても、こんなにもいろんなものが作れることに驚きました。

今ある食材を使って、どうしたら美味しいものが出来るだろう?と考えるのはとても楽しく、メニューを思い付いたら作る工程がまた楽しい。仕事から疲れた〜と思って帰ってきても、いつの間にか作ることに夢中になって、そのことを忘れていました。子供も夫も嬉しそうに食べてくれました。

知足という言葉と共に、私の中で浮かんだのは「神にすべてを委ねる」という教えです。今与えられている環境や状況に感謝し、その場を精一杯生きること。食材もそれと同じ、今与えて頂いているものに感謝して、その命を工夫し、生かし切ることは、具体的な実践なのだと思いました。

今夜は寒かったので、酒粕のリゾットにしましたご馳走様でした〜

 

 


淡味を知る さまらさの台所 12月

12月10日((日)に今年最後のさまらさの台所がありました。今回のテーマは「淡味を知る」ーー淡味とは素材の持ち味が生かされており、間の抜けた薄味でも、素材の持ち味が損なわれている濃い味でもない味付けのことです。しかし、味覚は習慣によって作られるので、普段自分が食べているものが濃い味なのか薄味なのか、淡味なのか、自分自身で判断することは難しいところでもあります。

今回の台所では、淡味を知るためにお出汁を使って、ある実験をしました。
昆布出汁に調味料を加えず、まずは素材の味をみんなで確認しました。昆布出汁は昆布を水に浸けている時間にもよりますが、そのままでも昆布の優しい味わいがあり、香りもあります。次に塩を少々加えました。すると塩味がするというのではなく、先ほど感じた昆布の味が突然味わい深いものになり、香りもより引き立ちました。次に薄口醤油をほんの少し加えました。すると体に染み渡る美味しさになりました。お吸い物の出来上がりですね。

このように淡味を知るためには、まずは素材そのものの味を知ることも大切です。素材の味を損なわないように、むしろより美味しさが引き立つように調味料を使う。さまらさでは、調味料は素材の味を引き出すために使うものだと考えています。決して調味料の味で食事をするのではないのです。

今回作った筑前煮やかぶの煮物もそれぞれの野菜の味がしっかりと味わえました。
    

節度ある食生活を心がけていくことは、行為や考え方にまで反映されます。ヨーガでは舌と心は非常に密接に関係していると言われ、習慣的に味の濃いもの、辛いもの、甘いものなど、欲求のままに食べているとそれらに依存し、それらがなくてはならなくなります。また体調の不調和を招き、心は依存を強めると言われます。味覚が習慣に頼っているのなら、素材の味を知り、淡味を味わうことが新しい習慣になることが望ましいですね。そうすることで、体調が整うのはもちろんのこと、心の依存を無くし、心を強くしていくことができると思います。日々の食生活を通しても心を整える術があります。

dav